善光寺参りを済ませ、今回の最終目的地の長野県立美術館へ。善光寺本堂から10分ほどです。
長野県立美術館は1966年開館の「長野県信濃美術館」を全面改築して、2021年4月にオープンしました。
ガラス張りの開放的な美術館で、居心地の良い素敵なところでした! 目の前が公園なのも気持ちが良いです。
本館と東山魁夷館は渡り廊下で繋がっていて、行き来することができます。今回は雪で行かなかったのですが、屋上テラス、レストラン、カフェも雰囲気がとても素敵なので寄ってみては。
東山魁夷と言えば、昭和を代表する著名な画家として知られていいますが、私は大人になるまでその存在を知りませんでした。
若い時は自分のことで精一杯で、本物の絵画を見るという経験がほとんどなく、初めて行ったのが、1994年の国立西洋美術館で開催されたバーンズ・コレクション展です。絵画は心のどこかでは興味はあったのだと思いますが、そんな有名な絵が見られるなら行かなきゃと思ったくらいの記憶しかありません。(その時の画集は今でも大事にしています)。
年齢を重ねる内に時間の余裕もできて、最近では2018年のフェルメール展、2020年のロンドンナショナルギャラリー展に出かけていました。そんな中、東山魁夷の絵を見たいと思ったのは、馬が湖畔に佇んでいる絵(緑響く)をどこかで見て記憶にうっすらとあったからです。
当時は絵の題名さえも知らなかったですが、なぜか印象に残っていました。それが東京で見られると知り、2018年の生誕110年東山魁夷展に出かけました。国立新美術館の中はかなりの人で混雑していてゆっくり見られなかったのですが、初めて本物の緑響くを見られた時は懐かしい友人に会えたような気持ちでした。
前置きが長くなりましたが、今回長野まで出かけたのはの東山魁夷 唐招提寺御影堂壁画展はもう一度ゆっくり見たいと思ったからです。 唐招提寺御影堂壁画展 も東京開催時に見てはいるのですが、前に沢山の人がいて、後ろのほうから眺めるだけであまり覚えていないんです。
そして今回の長野でたっぷりと 東山魁夷の世界を堪能することができました。
以下感想です。。。
白い馬が描かれている絵が何点かありますが、馬については東山魁夷は空想から生まれたものと話されています。
その中でも今回のコレクション展 第Ⅴ期(2021年12月16日(木)~ 2022年2月8日(火))の「緑響く」、「白馬の森」が私は特に好きです。
絵をみていると自分の空想の世界に引き込まれます。深層心理に入れるような気さえします。
唐招提寺御影堂壁画 の実物を間近で見られることにも感無量でした。見た瞬間、壁画の中に魂が引き込まれます。
ここまで描くのには相当な集中力が必要なんだろうなと見ていると、その制作段階がわかる下絵も展示されていました。下絵にも引き込まれる・・・心底そう思いました。
東山魁夷が描く繊細な風景画は心に響くものがあり、次のコレクション展 第Ⅵ期も見に来ようと思っています。
帰りにミュージアムショップで画集「東山魁夷 青の風景」を購入しました。寝る前にこの画集を眺めてから寝るとぐっすり・・・。(精神安定剤かな?)
アクセス 長野県立美術館 長野市箱清水1-4-4(善光寺東隣)☎026-232-0052 9:00~17:00(展示室入場は16:30まで)
JR長野駅善光寺口バス乗り場①から、善光寺北下車 (所要時間約15分)
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